【松本市】敷金が返ってこない場合について

query_builder 2022/03/30
その他
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3月、4月は卒業・入学、転勤などの移動の時期です。

引っ越しがとても多い時期です。

引っ越しに伴い、アパートを退去したところ、敷金が返ってこないというトラブルが多く発生する時期でもあります。

「敷金はクリーニング費用や修繕費に充てたら残りはありません」と言われたり、「敷金で修繕費が足りなかったので追加でお支払いいただきます」と言われたり、というトラブルです。

そこで、敷金が返ってくるかどうかの基準についてみてみたいと思います。

敷金とは?

「金銭債務の担保」のお金

敷金は、以前から慣習・判例により存在していた制度ですが、2020年4月の民法改正で、正式に民法の条文に規定されました。




第六百二十二条の二 


 賃貸人は、敷金(いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この条において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。
一 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。
二 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき。


2 賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。




「賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的」が敷金です。


つまり、家賃の未払いや、修理代の未払い分が払われない場合に備えて担保として大家に預けておくのが敷金、ということです。


そして、それらが支払われない場合、大家としては敷金をその未払い金の返済に充てることができる、ということになります。



敷金から差し引かれる?

クリーニング代は誰が負担すべき?

退去後のルームクリーニング費用を誰が負担すべきかについては、民法上の「原状回復義務」に該当するかどうかによります。


原状回復義務に該当するのであれば、借主負担となります。

この点についても民法改正により明確に定められました。




第六百二十一条

 賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。




「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く」という点が最も重要です。


普通に使っていて生じる汚れや劣化は、原状回復義務に含まれず、借主は負担しなくて良いということになります(貸主負担)。


通常の使用を超え、タバコを吸っていたり、ペットを飼った場合のルームクリーニング費用については、通常の使用を超えますので、借主負担となります。



フローリング、畳の張替え

フローリングの張替え費用、畳の表替え費用も、よく借主負担とされてしまうことがありますが、これらも「通常の使用」による劣化による場合は、貸主負担です。


・飲み物をこぼした
・引っ越しの際に傷がついた

・タンスを置いておいたので畳がへこんでいる

こういった場合は、通常の使用を超えるため、借主が交換費用を負担します(国土交通省ガイドライン)。



支払う必要がないものは差し引けません

「返す敷金はありません」に対抗

上記の通り、原状回復義務に含まれるものでなければ、それは借主が負担しなくてよいということになります。

負担しなくていいお金を、勝手に敷金から差し引くことなどできません。


ですので、大家から「クリーニング代を差し引きましたので、敷金は返せません」などと言われた場合には、それが借主が負担すべき費用なのかを検討し、負担しなくて良いのであれば、差し引くことはできず、敷金の返還を求めることができます。



写真を撮っておきましょう

敷金返還について大家と交渉する際に、重要なのが、裁判での証拠にもなる「写真」です。


特に、退去する際に、荷物を運び出した状態で、部屋全体を何枚も写真に残しておくことが大事です。


今は、スマホで簡単にきれいな写真が取れますので、必ず写真を撮っておきましょう。



業者に押し切られないように

退去の際、管理業者が「立会い」を求めてくることもあります。

その際に「ここは汚れていますね」などと確認をし、最後に書面に署名や押印を求められることがあります。


その書面には「原状回復箇所は次の通りです」などと書いてあり、署名や押印を行うと、借主が負担しなければいけなくなってしまう内容になっていることがあります。


そういった書面に署名や押印を求められても、拒否してください。



少額でも泣き寝入りにならないように

敷金は少額?

敷金は、数万円であることも多く、裁判を起こしてまで争うと費用倒れになると言われることがあります。

しかし、そこが、まさに悪質な大家の狙いなのです。



長野県司法書士会では、少額訴訟の助成制度を設けており、2万円以上の着手金をお支払いいただけば、報酬は司法書士会から司法書士に払われます。


この制度を利用して、当事務所では敷金の泣き寝入りを防ぐために訴訟を取り扱っています。


また、ご本人で訴訟を行う場合の相談も受けております。



敷金が返ってこず困っている方、ぜひご相談ください。


大家さんの住所や借りていたアパートが遠方であっても、対応可能です。



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