【松本市】おひとりさまの終活とは?
おひとりさまの終活、が話題となってきています。
「おひとりさま」の「終活」について、ポイントを法律的な側面を中心に解説します。
「おひとりさま」とは?
独身・離別・死別の方
もっともイメージしやすい「おひとりさま」のケースは、独身の方、そして離婚をしてシングルという方、そして夫または妻に先立たれてひとりで暮らしている、という方のケースです。
こういったケースでは、親族に関係の近い人がいなかったり、関係の近い人はいるけれど迷惑をかけたくない、ということで終活をされることが多くあります。
また、夫婦二人で暮らしていて、子どもがいない場合には、最終的にはどちらかがひとりとなるため、その場合に備えて二人で終活をすることがあります。
親族と関わりたくない場合
子どもや兄弟などの親せきはいるけれど、仲良くなかったり、関わってほしくないという理由で、終活をしておきたいというケースも多くあります。
現代では、家族や親族という枠にとらわれたくない方も多く、子どもや兄弟であっても、自分の人生の最後、そして死後のことは自分で決めたい、というお気持ちの方もおられます。
戦前の家制度からの呪縛から、解放されてきているということでもあるかもしれません。
特に、再婚やステップファミリーが増加しているため、前婚の時の子どもとの関係について慎重に検討したいというニーズが増えているように感じています。
「終活」とは?
いろいろな意味合いで使われます
WEB検索をしてみても、「終活」についてはいろいろな意味合いでその言葉が使われています。
「人生の終わりのための活動」を略したものが「終活」ですが、元々は週刊誌から始まった言葉であり、法律上の用語ではありません。
そのため、終活については様々な視点からいろいろな取り組みが行われています。
下記のようなことが、終活として一般的に必要と言われているところです。
・遺言書の作成
・エンディングノートの作成
・葬儀をどうするか決めておく
・人生の記録を記す
・デジタル遺品の整理
生前に関する「終活内容」を決めておく
生前、つまり自分が亡くなるまでの間、どうすごしたいか、どうしてほしいかを決めることはとても重要です。
特に、おひとりさま終活の場合には、「誰が自分の老後の世話をしてくれるのだろう」「自分の財産がどこかへ行ってしまうのは避けたい」「どこで暮らすことができるのだろう」というような悩みがあります。
何も決めずに病気をしたり、要介護となったり、認知症となると、「こんなはずではなかったのに」ということになってしまうこともあります。
生前時期に関する「終活」としては、下記の事項について検討しておくとよいです。
・成年後見人を決める(任意後見契約)
老後の生活や施設を手配できるのが成年後見人です。事前に信頼できる専門家(弁護士、司法書士など)を探して、その方に成年後見人になってもらうように、契約を結んでおきます。
・延命治療について意思表示を記しておく
各種延命治療(人工呼吸、人工栄養、人工透析)について、希望をしない場合には「事前指示書」などを作成しておきます。
そして、成年後見人予定者などに預けたり、自分の意志を実現してくれる人を確保しておく必要があります。
死後の「終活」を決めておく
自分の死後に、どうしてほしいか、どういう取り扱いをしてほしいか、という点を決めておくのはとても重要です(死後事務委任契約)。
遺言書の作成や家族信託ばかりが死後の終活としてクローズアップされがちですが、この、死後事務委任を行っておかないと、下記のようなことが発生する場合があります。
・お墓があるのに判明しなかったので合同墓地に入った
・遠い親族に連絡が行き、その人が仕方なく喪主を務めた
・菩提寺がわからず、違う宗派のお寺さんが供養をした
・誰もご遺体を引き取りに来ないため、行政が火葬等すべてを行った
死後事務として決めておくこと
死後事務として決めておくべきことは、次の通りです。
・死後事務を行ってもらう方の決定
親族、専門職(弁護士・司法書士など)
・亡くなった際に病院や成年後見人から、死後事務を行う方へ連絡が行くようにしておく
・希望する葬儀社、葬儀の形式
・亡くなったことを連絡してほしい親族のリスト
・火葬後のお骨の取り扱い
自宅に安置、お寺さんに預ける、など
・法要の時期や内容
四十九日を行うかどうか、など
・お墓、散骨等の内容
永代供養墓や合同墓地、海洋散骨などの選択
・アパートや公共料金の解約や支払い
・遺品を誰に渡すか
こういったことを「元気なうちに」決めておくことが重要です。
決め方は、死後事務を引き受けてくれる方と公正証書で契約を行い、取り決めます。
遺言書・家族信託とともに「終活」を忘れずに
おひとりさまではとても重要になる
おひとりさま終活の場合には、仲の良い親族がいなかったりするため、自分の体調が悪くなってからは、全く自分の思い描いていた人生の最終盤を過ごすことになることもあります。
また、元気なうちに決めておかなかったため、死後の事務が放っておかれたり、寂しい葬儀・不本意な争議になることもあります。
「元気なうち」というのは「まさか自分が体調を崩すと全く思っていない時期」です。
つまり、40代や50代の元気なうちに、おひとりさまの終活として生前・死後の事項を決めておくのが良いということです。
残念ながら、心筋梗塞・脳卒中・がんなどは、ある日突然起こってしまいますので。
ご相談を承っています
当事務所では、おひとりさまの方の終活について、積極的にご相談を受けております。
特に、当事務所は成年後見人としての実績が豊富であり、また、死後の事務についても経験が豊富です。
当事務所の司法書士は40代前半ですので、死後事務発生時に業務を行っていない、ということも比較的避けることが可能です。
また、司法書士仲間のつながりで、30代の司法書士を死後事務の委任者として紹介することも可能となっています。
お気軽にご相談ください。
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